ネコの額


片田舎へ関わる以前の僕はドチラか言えば犬派だったが、惚れたド田舎女がどーしても猫が欲しいと言うので渋々了承した。
そのジャジャ馬女は猫と僕を片田舎へ置いてきぼりにして去ってしまった。
なぜか僕が面倒をみる破目に…。
しかしまさかこの僕が、これほどまでに溺愛しようとは当時は想像もデキなかった。
あれからミーコは美容室の招き猫となり片田舎メンバーからいまだに愛され続けている。
さすがは美容室で育った猫だけあって人懐っこさは猫一倍。心得ている。
紆余曲折はあったものの、あれから15年とゆう歳月を経てみると…気がついてみれば僕が好きな作家さん、尊敬する作家さんのほとんどが猫好きであることに気がついた。



まずは伊丹さん。
彼がどれほど猫を愛していたか愛媛の記念館へ行けば伝わってくる。


そしてキューブリック


ヘミングウェイ氏。 6本指の猫。
『一匹の猫から次へとつながる』
彼ともなると猫をワガママとは言わず、絶対的な正直さと表現する。



松本さん。
999に登場するミーくんは自身の飼い猫の名。
偶然ウチのミーコと容姿も似ているが、ネーミングはおそらく無意識に999から影響を受けている。
コラムによると三代目ミーくん。


赤塚さん。
離婚してまで猫と生きる道を歩んだ元祖天才。




出ました。サルバドール。
調べてみると、やっぱりか…。




三島さん…意外だなぁ。



ピカソは有名よね。





レオナルド•ダ•ヴィンチ。
『ネコ科の一番小さな動物は最高傑作である』
…だ、そうだ。



アイルランドの諺。
『猫を嫌う人には気をつけろ』
これはその通り。
この言葉に限らず、いつも思うのだがアイリッシュの思想や姿勢は僕と通ずるものがあり見習うべきものがある。
僕を含めて猫好きな人でも気をつけなきゃイケナイ連中は大勢居るけど、確かに猫を嫌う人は根っから傲慢な輩だと客商売を通じて強く感じる。




こうして並べてみると、ダ•ヴィンチはオマケだが僕がリスペクトしている方々は猫と接することで支配欲から解放され発想力が卓越されているように思われる。
犬派だった僕がミーコの影響で変化していった過程はまさにその解放でした。
自由の質を日々問われ続ける。
情から愛へ発展した唯一無二。
僕にとっては心労の種です。


犬好きだった時代の僕は、そんな自分が好きだっただけなんだな…と。




と、ゆーわけで…




犬は人につくが猫は家につくそうだ。
悔しいが諦めよう。 ミーコ移住宣言撤回。 延命優先‼️
今の僕では東京で片田舎基地並みに広い物件は用意してあげられない。
手狭な世田谷基地へ移すとノイローゼになるミーコが眼に浮かぶ。
あと3年も待ってくれれば大きく打って出られるが…今は忍ばねばならぬ。
大人しく学習すべき時。まだ奇を衒う時期じゃない。


ミーコのタイミングと合わない。
間に合わない。
僕の恋愛はいつもそうだ。