Hello Again

東京へ戻る支度をしていると見知らぬ番号から着信が。
気がついたのは深夜のこと。すると翌朝、今度はCメールが。
なんと、ずいぶん前にアメリカへ渡ったKさんが帰国したとのこと。
正しい名前で呼びかけてくる者をスルーするワケにはいかない。


お帰りなさい。


このところ『おかえり』が続く。
DEEPex竣工を前に、何も変わらなかった片田舎育ちと製造業を除名しようと、さらに『さよなら』を順次断行している真っ只中、なんとも不思議なタイミングだ。


帰京を延期しKさんと会うことにした。


結論から先に書こう。
良かった。ホント良かった。
再会がでは無く、あの時から今まで一貫した姿勢を貫いて保ち続けてホント良かった。


実は会う前に不安があったのね。DEEPexはお店(仕事)では無いと正しく伝わるかどうか。
旧経営者時代の僕を求めて来られてしまうと申し訳ないコトになってしまうからさ。
もしKさんが過去のままの雰囲気ならば、半端者同様に罵声を浴びせて追い返そうと決めて接見に臨んだ。
少しお話した感じで、この方ならば大丈夫だと判断して改装工事中のDEEPexを見せると「あの頃掲げていた通りに進めてますね」と驚愕。唖然としたあとワクワクしていた。
『僕が片田舎成金で喜んでいたらココへ戻って来ないでしょ? 』
それから、お互い積もり積もったお話が展開して12時間。
さすが、DEEPexの門を叩くだけのことはあってKさんは凄まじい進化を遂げられていた。
やりますね、名古屋でも東京でもなかなかそんな人はいませんよ。
僕は自分の予想を超える事態に遭遇することが嬉しい。久しぶりに「僕が面白いと感じられる会話」を楽しむことができた。


片田舎編だけで驚かれては困る。
話は弾んで『僕のB面・東京事変』にまで及んだ。
DEEPexで関東活動トークは京大君と神奈川育ちのN氏にしかしていない。
片田舎で話してもどうせ認識さえデキないので解説も億劫になってしまって数年前に僕から閉ざしてしまった。DEEPexメンバーならば片田舎者のような曲解は無いにしても、それでも段階を経ないと理解は難しいコトもあるのでコチラは期を待つしか無いのよね。
Kさんの海外活動は僕の予想を超えており、その前提があれば僕の活動も理解デキるので関東活動の現状報告も楽しかった。
そうそうそう! お互いその相槌を打ちまくっての経験披露大会。
うん。 僕がDEEPexで常々口にしている『僕の普通』が僕のフォロー無くともそこにはあった。
悲しいお知らせもしなければならなかった。
Kさんが出国した当時と比べて掃溜め化が著しく進み一変してしまった片田舎の現状。彼が知るアメリカ末端社会と似た課題が山積される現実がDEEPexを一歩出るとソコにある。目を覆いたくなるような精神貧困イヌ社会。
しばらくKさんご夫婦は苦しまれるコトだろう。そこだけを気遣うとすでに痛感されているとのコト。
都市部への住み替えを検討中だが、他の遠方参加メンバー同様に明確な参加意思を示してくれました。 
アメリカでも日本人村社会との摩擦を経験されたKさんは今後のDEEPexに欠かせない存在と成り得る。
僕が思う多様性の一角を担っていただきます。あらためてヨロシクお願いします。


その後、食事をとるのも忘れて眠ってしまった。
片田舎基地でぐっすり眠れるなんて、どれくらいぶりのコトだろう?


目覚めると爽快な午後。
大病から回復しつつあるミーコが出迎えてくれるDEEPexでさっそく日記を書く。
毛艶が戻ってきたミーコはタイピング中の腕下でゴロゴロ。僕も嬉しい。
あれからとゆうものミーコとは毎日毎日が悔いの無い今日。いつでも逝きな。
都市部メンバーらが持ち寄ってくれる珈琲も一段と旨い。
曇りのち曇り、時々晴れ。 片田舎有閑階級の僅かな至福と余韻。


昨日は本当に楽しい会話だったなぁ・・・
しっかし、僕のリミッターカットトークについて来られるだなんて、Kさんも頑張ったよなぁ、凄いなぁ。
恥ずかしくない日本人、いぁ、アジア人だ。驚かされちゃった。
その数奇な体験の数々、早くDEEPexメンバーへ伝えてあげたいな。みんな喜ぶだろうな。
Kさんほどの知性と経験があればDEEPexとゆう時空を守り続けた皆に感謝してくれるコトだろう。
メンバーの皆も、そんな時空を誇らしく感じることだろう、
あの片田舎者達の意識がココまで変わったか。そうKさんが驚いてくれると僕も嬉しい。
遠く離れていても同じ時間軸で生きていた僕の生き証人が席に着く。時がさらに早く刻み出す。


アメリカ全土であれほど多くの経験を積み重ねてこられたKさんだが、DEEpexで一番楽しんでいたのは、やはり『ヒロキ・ダ・ファミリア計画』。 片田舎でしかデキないコト。
でしょ? 当然そうなるよね。
現在ヨーロッパで奮闘中の東大君も一番楽しみにしていた企画。彼にも伝えたい。
ようやく、君と大笑いしながら企てた僕らの計画が少しずつ皆のモノになってきたよ。


創っているのは東京から僕がわざわざ出向いて来たくなるような時空。
外観はノスタルジアだが内部はアバンギャルドの集合体だなんて、999みたいでカッコイイじゃん。
入手困難なパスだが無期限。僕はそこにコダワリたい。(メーテル随時募集中)


片田舎へ来る楽しみはミーコ(猫)だけなんて、淋しいコトだよね。
みんな、ミーコ如きに負けないでね。